著者: Shoichiro Tajuta / 最終更新: 2026-06-14

Claude(AI)セキュリティ・プライバシーと利用ルール

サマリ: ラシーナでは Anthropic 社の AI サービス「Claude」を Team プランで契約しています。Team プランでは、スタッフの会話内容が AI の学習に使われないことが契約で保証されており、Google Workspace やメールと同等以上のデータ保護が適用されています。そのため、議事録・保護者面談記録の作成など、業務で必要な情報は氏名を含めて入力してかまいません。このガイドでは「どこまで入力してよいか」と「Claude が生成した記録の正しい管理方法」を説明します。


目次

  1. Claude のプライバシー保護のしくみ
  2. 組織として設定・対応済みのこと
  3. 入力してよい情報・入力してはいけない情報
  4. スタッフが守るべき利用ルール
  5. 禁止事項
  6. よくある質問

1. Claude のプライバシー保護のしくみ

Team プランでは会話が AI 学習に使われない

Claude には複数の料金プランがあります。無料プランや個人向けプランでは、会話内容が AI の精度改善のための学習データとして使われる場合があります。

ラシーナが契約している Team プラン では、スタッフの会話内容がモデルの学習に使用されないことが Anthropic との契約条件として保証 されています。スタッフ側で特別な設定をしなくても、この保護は自動的に適用されます。

ポイント: 「会話内容を Anthropic に学習させたくない」と心配する必要はありません。Team プランである限り、契約で守られています。

入力した情報は Anthropic のサーバーで処理される

Claude に入力したテキストは Anthropic(アメリカの会社)のサーバーに送信・処理されます。処理後のデータは安全目的で短期間(約 30 日)保管された後に削除されます。

他のクラウドサービスとの比較:

サービスAI 学習への使用データ保管
Google ドライブ・ドキュメント条件によりあり無期限(削除しない限り)
Gmail条件によりあり無期限
Claude Team プラン契約で禁止約 30 日で削除

ラシーナがすでに使っている Google Workspace と比較しても、Claude Team プランのデータ保護は同等以上です。


2. 組織として設定・対応済みのこと

ラシーナでは、管理者(田重田)が以下の設定を組織全体に適用済みです。スタッフ個人での追加設定は不要です。

内容状態補足
AI モデルの学習オプトアウト✅ Team プラン契約で自動適用個別設定不要
利用統計・テレメトリーの送信無効化✅ 組織設定済み(2026-04-29)Claude Code(PC 版)に適用
管理コンソールによる組織強制設定✅ 実施済み(2026-04-29)メンバー全員に自動配信

3. 入力してよい情報・入力してはいけない情報

基本的な考え方

Claude の利用において、「何を入力するか」よりも「Claude が生成した記録をどう管理するか」 を重視してください。

業務で必要な情報(氏名・相談内容・会議の発言等)は入力してかまいません。代わりに、Claude を使って作成した記録は 組織の内部機密文書 として適切に扱うことが求められます。


入力してよい情報(例)

  • 資料の文章校正・要約・翻訳
  • 業務マニュアルやガイドラインの草案作成
  • 会議・ミーティングの録音文字起こし(参加者名・所属・背景情報を含んでよい)
  • 保護者面談・新規相談・定期懇談の記録作成(保護者・子どもの氏名・相談内容を含んでよい)
  • 支援会議・ケース会議の議事録作成(担当者名・事例内容を含んでよい)
  • SNS 投稿文・広報文案の作成
  • 日程調整メールの文面作成
  • 一般的な質問・調査・アイデア出し

Claude が生成した記録の取り扱い(必ず守ること)

ルール内容
組織内部のみで使用生成した面談記録・議事録は組織内部のみで保管・共有する
保護者・外部への送付禁止Claude が生成した記録をそのまま保護者や外部関係者に送らない(確認・編集後に別途作成した文書は可)
会話画面を見せないClaude の会話画面のスクリーンショットを第三者に共有しない
ログアウト徹底共有端末では面談・作業後に必ずログアウトする

入力してはいけない情報

以下は Claude に限らず、外部のクラウドサービスへの入力全般を禁止します。

  • 他団体・企業から秘密保持義務(NDA)を課されている情報
  • 交渉中の契約条件・金額(相手方が特定できる形で)
  • スタッフの人事評価・給与・労務関連情報
  • 違法なコンテンツや差別的な表現の生成依頼

判断に迷ったら: 「この情報が外部に漏れたとき、ラシーナと相手方の双方に問題になるか?」と考えてみてください。問題になりそうなら管理者(田重田)に確認してください。


4. スタッフが守るべき利用ルール

4-1. 組織アカウントでログインする

Claude を使用する際は、必ず ラシーナの組織アカウント(メールアドレスが @shijuku-fs.org のもの)でログインしてください。

個人のフリープランアカウントで業務利用をすると、Team プランの保護(AI 学習オプトアウト等)が適用されません。

4-2. 共有端末では必ずログアウトする

複数のスタッフが使う共有端末では、使用後に必ず Claude からログアウトしてください。ログアウトしないと、別のスタッフが過去の会話(面談記録・相談内容等)を閲覧できてしまいます。

4-3. Claude の回答を鵜呑みにしない

Claude は非常に便利なツールですが、回答が事実と異なる場合があります(「ハルシネーション」と呼ばれる現象)。特に以下の場面では、必ず別途確認してください。

  • 法律・制度・補助金の要件など、正確性が重要な情報
  • 外部に送付する公式文書の内容
  • 医療・福祉の専門的な判断
  • 数値・統計・引用元を含む情報

Claude の出力は「たたき台」「補助」として活用し、最終的な判断・確認は人間が行うことを徹底してください。

4-4. 業務・学習・探索のどれに使っても構わない

Claude は業務の効率化だけでなく、学習・アイデア探索・個人的な問いを深める目的にも自由に使ってかまいません。「遊び感覚で使う」ことが道具への習熟につながり、それがやがて業務の質にも活きてきます。

一点だけ:組織として契約しているアカウントです。業務時間のほとんどを個人目的の利用に充てることは控えてください。判断に迷う場合は管理者(田重田)に相談してください。


5. 禁止事項

以下の行為は禁止します。

禁止事項理由
NDA(秘密保持義務)のある情報を入力する契約違反・法的リスク
スタッフの人事評価・給与情報を入力する情報漏洩リスク
個人のフリープランアカウントで業務情報を扱うAI 学習保護が適用されない
Claude が生成した記録を保護者・外部関係者に無断で送付するプライバシー・情報管理上のリスク
Claude の回答を無確認で公式文書・外部文書に使用する誤情報拡散リスク
違法なコンテンツ・差別的コンテンツの生成を依頼するAnthropic 利用規約違反・法的リスク
他スタッフのアカウントを無断使用するセキュリティリスク・不正アクセス

6. よくある質問

Q. 「保護者面談の録音を文字起こしして、保護者名・子どもの名前・相談内容ごと Claude に渡して記録を作ってもいいですか?」

A. はい、問題ありません。 これはラシーナが推奨する活用方法の一つです。Team プランのデータ保護により、入力した内容が AI 学習に使われることはありません。作成した記録は組織内部で管理し、保護者にそのまま送付しないよう注意してください。


Q. 「会議の文字起こし(誤字脱字あり)をそのまま貼り付けて議事録を作ってもいいですか?」

A. はい、そのまま貼り付けて大丈夫です。 Claude は文字起こしの誤字脱字を文脈から補正しながら議事録を作成できます。参加者名・所属・背景情報を合わせて渡すと精度が上がります。


Q. 「Claude に話した内容は安全ですか?」

A. Team プランの契約により、会話内容が AI の学習に使用されることはありません。入力データは約 30 日後に削除されます。ラシーナがすでに使っている Google ドライブやメールと同等以上の保護が適用されています。


Q. 「個人のスマホで Claude を使ってもいいですか?」

A. 個人スマホでも組織の Team プランアカウント(@shijuku-fs.org)でログインすれば問題ありません。ただし個人のフリープランアカウントを使って業務情報を入力することは避けてください。Team プランの保護が適用されなくなります。


Q. 「Claude の回答が間違っていました。どうしたらいいですか?」

A. Claude の回答は常に正確とは限りません。誤りに気づいた場合は、別の情報源で確認してから判断してください。重要な業務判断は Claude 単体に頼らず、複数の情報源を確認する習慣をつけてください。


Q. 「設定が正しく適用されているか確認したいのですが?」

A. Claude Code(PC 上の Claude CLI ツール)をお使いの場合、ツール内で /status と入力すると組織設定の適用状況を確認できます。Enterprise managed settings と表示されれば組織設定が有効です。操作がわからない場合は管理者(田重田)に確認してください。


このガイドラインに関する質問・改善提案は、管理者(田重田)までご連絡ください。